カウントダウン

　１０月は私の誕生日です。そんなに嬉しくありません。ここ最近老化が進み、体重が増え、シミそばかすが増え悪夢です。

　そんなとき仲の良い同僚が１１月に誕生日だと言ったので欲しい物を聞いてみたら

「図書券」

と真面目な小学生のような答えが返ってきました。珍しい人です。

　私の欲しい物は何かと考えてみたら

「トイレットペーパー」

でした。同僚が小学生なら私はもう迷うことのないおばちゃんです。一人暮らしをしてみて、だいぶ慣れたのですが日用品を買うのが本当にしんどかったです。「G達のためになんでGホイホイ買わないといけないのか。このお金で何ができるか」とか。

　誕生日に指輪などを欲しがる女子をうらやましいと思いますが、私は指輪よりもトイレットペーパーです。できればさわり心地の良いものがいいです。

　それで、同僚に「トイレットペーパーくれ」と言ったら思いっきり拒否されました。妥協して普通のトイレットペーパーと言ったのに。同僚曰く、

「持ってくるのが恥ずかしい」

だそうです。さすが真面目です。私は全く恥ずかしくありません。おばちゃんは目的の為なら手段を選びません。しつこく言い続けます。同僚は断固拒否しています。しまいには現金をやると言い出しました。自分であ○きに買いに行くめんどくささを考えれば現金よりもトイレットペーパーです。

　戦いは続きましたが、こっちが諦めて妥協して「ころころ」に決まりました。