現在、我が家では猫を2匹飼っています。6才のオスと1才のメスで、2匹とも元々捨て猫でした。
特にメス猫との出会いは運命的というか、なにやら不思議な縁を感じました。
あれは去年の7月中旬。その日の朝も、いつものように私は目を覚ましたのですが、枕元の時計を見るとまだ午前6時。再び寝直そうとしたのですが、なぜかその日はそれから全く眠れなくなってしまいました。仕方なく、家族を起こさないよう慎重に台所へ行き、パンでも焼いて朝食をすまそうかと思いあちこち探してみましたが、その日に限ってパンはおろかご飯の残りもありませんでした。しばらく考えた末、コンビニに行って朝食を調達することにし、用心のため玄関は施錠したままにして、勝手口から外に出ました。
その時、ふとドアの脇のごみ箱を見ると、何やらその物陰から茶色いものがカサカサと動いているのが見えました。最初に見た瞬間、それは片手ほどの大きさしかなかったので、枯葉だろうと思いました。しかしよくよく見ると、それは小さな三毛猫でした。生後1~2ヶ月くらいでしょうか、その子猫はごみ箱の陰で小さく震えながら、目ヤニをたくさん付けた両目で私を見上げていました。思わず抱き上げてみると、両手のひらに収まるそれは思った以上に軽く、背骨が浮き出るほど痩せているのが分かりました。時おり弱々しく口を開けますが、ほとんど声が出せていませんでした。
直感的に、これは危険な状態だと悟ると、すぐさま朝食を断念し勝手口を引き返して子猫を屋内に運びました。ぬるま湯で湿らせたタオルで体を拭き、買い置きの猫缶を与えると、子猫はむさぼるように全てたいらげました。ああ、食欲がある!これなら助かる!・・・私はほっと胸をなでおろしました――。
それからいくつかの紆余曲折がありましたが、その子猫は正式に我が家の一員として迎えられました。スズメのように軽かった彼女の体重も、今では両手で抱えるとずっしりと重量を感じるまでに増え、毎日、障子紙に穴をあけるほど元気に暴れまわっています。
何事にも“たら、れば”は禁句、とよく言います。しかし今振り返ってみると、もしあの時、偶然早起きしなかったら・・・、もしあの時、ちゃんとパンの買い置きがあったら・・・、もしあの時、勝手口ではなく玄関から外出していたら・・・、彼女との出会いもなく、彼女の小さな命も助からなかったかもしれません。縁とは不思議なものです。
K.K
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ドラミ (金曜日, 17 4月 2015 13:30)
こんにちは、はじめまして!
K.Kさんのうちのにゃんこは幸せものですね^^
KY (金曜日, 17 4月 2015 23:30)
うちの猫(あめしょ)交通事故で他界しました10年ほど前ですが。一報を金城の方から聞いたときに走って状態を見に行きましたが呼吸もなく心配停止を確認して、血だらけだったけど抱き締めて家に帰りまいた。涙が止まりませんでした。その日はバスタオルにくるんで段ボールを棺桶がありにして、ペット葬儀社におくり出しました。
しんみりする話ですよね・・・・