経団連は1月15日、2014年春闘の経営側指針を正式に発表した。昨年(2013年)末の協議を踏まえ、業績好調な企業に賃上げを要請し、ベアの容認方針を明らかにした。「ベア容認」が盛りこまれたのは6年ぶり。これで、今春闘が事実上スタートした。
ただ、この動きが中堅・中小企業に浸透するかは不透明だ。率先して賃上げに動くのは容易ではない。
・「ベア」って何?春闘って??
年度末になると盛んに耳にするこのワード。わかりやすく表記すると・・・。
・何が違うのか。それは・・・。
一般的に、新入社員よりもベテラン社員の方が給料は高い。給料は坂道のようにだんだんと上がっていくもので、このことを「定期昇給」という。1年目より2年目の方が給料が高くなるのは、「定期昇給」の影響だ。
「ベア」はこれとは違う。「ベースアップ」という言葉の通り、ベース(基準となる基本給)自体が上がる。「坂道」自体が上に持ち上がるイメージだ。
日本では、一度上げた給料を下げるのは大変なため、事実上「将来にわたって給料を上げる」ということでもある。よって、継続的に人件費が増えるということになる。
企業側にとっては痛手で、そのため、ベアよりも毎年調整ができるボーナスで給料を調整しようとする企業が多い。しかし、労働者から見ると毎年変わるボーナスで調整されるより「ベース」がアップした方が安定する。この温度差を埋めるものが、「春闘」と呼ばれるもの。その解禁が、今月に発表されたという事だ。
中・小規模な会社の企業戦士にとってみれば、あまり縁がない「春闘」。しかし、景気の先行きや雇用回復の兆しなど、知っていても損はない情報も伝え聞くことが出来る。アンテナを張って日本の行く末を見定めたい。
コメントをお書きください