読書が楽しい。最近は「るり姉」とか「100回なくこと」、「告白」などを読んだ。
「るり姉」はクスクス笑いながら、そしてときにしんみりしながら、「おもしろいなぁ」と、素直に思いながら読んだ。とてもさばさばしていて、でも感情的にもなって、だれからも慕われている素敵なひと。それがるり姉だ。病気にかかって入院すれば姪っ子たちまで総出で見舞いに向かい、回復すれば素直に喜ばれる。なにをしていても、どんな状況でも、彼女が居るだけでなんでも楽しく思えてしまう。そんな存在が身近にいたら、人生観が変わるかもしれない。
「100回なくこと」は映画化もされた。読みながら、不覚にも涙ぐんでしまった。ダブルでショックに襲われることなどめったに味わえない。前半のとても微笑ましい展開からの急降下には「圧巻」という言葉が似つかわしく思う。失いたくない人がいることも、また、失ってから立ち直ることも、すごく大切で大事なこと。忘れられない、いい影響を受けた作品だった。
「告白」は、とても狂気に満ちた作品だった。普段は20ページ程ずつ、間をあけながら小説を読むのだが、怖いもの見たさであっという間に読み終えてしまった。語り手が次々変わっていき、章ごとにそれぞれ違った視点である事件を取り上げる。誰が悪い・悪くない、を、こんなに考えたことはあまりなかったのではないだろうか。衝撃が強く、まったく受け付けない人が読者の中にいるのでは、と思うほど、読後感は悪い。しかし、印象深さは群を抜く。二度と読みたくない、一度は読んでおきたい作品だ。
読書は豊かな生活の根源だと思う。面白くない作品と思っても、読者の環境の変化次第でいくらでも良作になりうる。その時々で読みたい本をチョイスし、じっくり楽しむ。とても良いことではないだろうか。続けていきたい。
ゆうき
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