七夕に3DSが貰えるんならXmasもお年玉も無し
先日、娘が友達数人と七夕用の笹を用意してくれと言ってきたので、完成を楽しみにしていたのだが、完成した七夕飾りを見るとソレはかなり違和感のある仕上がりだった。
七夕飾りといえば、紙で作った川や提灯と共に、短冊を笹にぶら下げるのが一般的だが、娘達が作った七夕飾りは、金や銀、赤や青のモールを笹にグルグルと巻きつけ、使わなくなった携帯ストラップ等のマスコット類を大量にぶら下げてあり、その下に短冊をセロテープで貼るという、クリスマスツリーと言ってもおかしくない仕様なのだ。
そして、こともあろうか、短冊には『3DSが買ってもらえますように』と書いてある。
何をどう解釈したら、七夕に3DSが買ってもらえると思ったのだろうか?まったく謎でしかないが、「とりあえず他の願い事にしなさい」というと『自由になれますように』と何とも腹立たしい皮肉を書かれてしまったのと、明確に何の願い事なら七夕の短冊らしいのか知識が無かったので、娘達と一緒にパソコンで七夕を検索してみた。すると、短冊に関する項目をいくつか見つけた。
そもそも短冊に願い事を書くこと自体は、間違いではないらしいのだが、織姫の仕事が〝機織り″だったことから、針仕事や字の上達祈願などへ派生。そののちに〝仕事の上達″へと拡大解釈され、今のような健康祈願や果は3DSのオネダリに至ったようだ。
私は、〝七夕″といえば、怠け者の彦星(牽牛‐けんぎゅう‐)と織姫(織女‐しょくじょ‐)が罰として1年に1回しか会わせてもらえなくなった。というイメージだけが強かったのだが、きちんと調べてみれば、もともとの二人は大変な働き者だったのだ。
しかし運命によって出会った二人は魔が差し、毎日毎日遊びほうけてしまう。そしてついには織姫の父であり神である天帝の怒りをかい、7月7日しか会わせてもらえなくなったという。
なるほど。二人は今で言う〝やればできる子″だったらしいから、皆が祈願するようになったのも納得がいった。
かくして七夕の短冊に関する疑問も解消され、改めて願い事を書き直すことになったのは良いのだが、本当は問題がもう一つあるのだ。
とにかくもう娘の書く字が汚い。汚すぎる。というか、それ以前に鉛筆の持ち方までもが汚い。こちらとしても言いたくはないが、親の義務として「字の上達をお願いしなさい」と言うと、今度は短冊に『ママが優しくなりますように』と書かれてしまった。
親への怒りにまかせて殴り書きされた短冊は受理されるのか…案外お仕置き中の身である彦星と織姫には簡単に受理されるかもしれない。
それなら私は七夕の短冊を、彦星と織姫の二人を〝鶴の一声″で元の働き者に戻した織姫の父天帝に届くことを期待して『親の威厳を取りもどせますように』と書くことにしよう。
ひまわり花子
コメントをお書きください
花見綾 (月曜日, 28 7月 2014 20:08)
凄い