斉藤祐樹の今後に期待したい

甲子園を激闘で沸かし、プロ野球入りはせずに名門・早稲田大学に進学、鳴り物入りで日本ハムに入団した、ドラフト一位の３年目、斎藤祐樹。

一年目、目立った活躍はなく、一軍にはいられなかった。二年目は「開幕投手」という名誉ある起用をされ、ローテーションの一角を担うかと思われたが、勝ち星がつかずに二軍落ち。日本シリーズでは敗戦処理として起用された。それでも、三年目の今季こそ、と期待が高まっていたが、シーズンオフに右肩の故障が発覚、今シーズン開幕後も一度も一軍で投げられていない。

投球フォームを一から練り直し、近く２軍戦での先発登板を控えている斎藤。本人は怪我からの回復が順調だと周囲にこぼしているが、不安は拭えない。

一方、高校時代、甲子園決勝で激闘を交わした同級生、田中将大は、卒業と同時に楽天イーグルスにドラフト一位で入団、開幕からローテーション入りをし、三年目の今では球界を代表するエースになっている。

甲子園でも秋季高校選抜でも決勝で一点差という好試合を戦った「ライバル」のはずだった二人。大学に進学したことを悔やんではいないようだが、結果的には高卒入団のマー君に大きく引き離されてしまっている。

斎藤には、投球フォームの改善や新変化球の取得、コントロールの向上など、なすべき課題が山積している。この窮地を抜け出し、復活することができるのか。一軍登板復帰を含め、結果を残すことを求められている現在、本当の山場はこれからだろう。期待したい。

ゆうき